【Charge】SPECIAL INTERVIEW ~STARDUST REVUE~

20110214-1297652112今年で30周年を迎えるスターダスト・レビュー。
愛され続けるライブバンド。

今年もまた、宮崎に来てくれることが決定したスタレビの魅力とは? 根本要氏に話を伺った!!

20110214-1297652135──『STARDUST REVUE 30th Anniversary Tour 30年30曲(リクエスト付)』いよいよ30周年!!タイトルを聞いただけでもわくわくする楽しみなツアーになりそうですが、今回のツアーの見どころや思いなどを教えて下さい。
まず、30年ということで、とにかくたくさん曲をやりたいという思いがあった。それにはもろちん、僕らのやりたい曲、やるべき曲、いろいろあるけれど、お客さんにとってもいろいろ聴きたい曲があるだろうなって思って。で、リクエスト付というものを考えたんだ。まだ詳細は練っている段階だけど、俺たちとしては、できるだけ、わかりやすいようなリクエストの形態を組めたらと思っています。

──スタレビが一番やりたいことはやっぱり「ライブ」。その思いが、いつどこのライブでも最高のエンターテイメントを感じさせてくれると思うのですが、ズバリ、スタレビにとっての「ライブ」とは?
例えば、野球とかテニスだったらキャッチボールしたり壁打ちしたってそれはそれで楽しいし、技術も向上するよね。でもね、俺は試合をやらなかったら、本当の楽しみってわからない気がするんだよね。それは負けることだってある。でも、負けてもいいから、とにかくまずは相手がいることで、そのものの楽しさがもっとわかってくるはず。俺たちにとってはライブっていうのは、まさにそういう試合みたいなもの。だから、普段、俺が家で練習しているときとはまったく違う面白さがそこには出て来る。そこにお客さんがいてくれるという安心感もあるけど、ライブこそが音楽を楽しむ意味での一番の根底かもしれないね。
最近思ったんだけど、普通ね、ライブって自分の実力が100点だったとしたら、だいたい70点くらいで創っていくものなんだよね。なぜかというと、例えばどんなに調子が悪くても、どこに行ってもある程度安定してやれるから。これはプロとしてはとても大事なこと。でも、スタレビは、後先考えずとにかく100点を目指してしまう(笑)。調子悪かろうが何だろうが、毎回、全力投球なわけ。70点の創り込みをしていれば、100点のコンディションの時なら70点はわりと楽にいけるもの。だけど、敢えてそれをせずに、毎回、100点を目指す! それがスタレビのライブの面白さで、時にダメな時もあるけど、その今日だけのライブをお客さんもおもしろがってきてくれてるような気がするな。スタレビは今まで手を抜いたことがないと公言しているけど、ダメな部分も含めて自分の持っている実力を出し切る、いい言葉でいえば潔さだし、悪い言葉でいえば、バカさ加減! それがスタレビのライブの最大の魅力なのかも。お客さんだって、本当はプロのステージをのるかそるかで聴きたくなんかないし、いつも安定したものを聴きたいんだろうけど、スタレビはそうはいかないんだよ(笑)。

──だからスタレビのライブは、毎回、毎回、また次のライブが観たい。次のライブが楽しみだと思えるんですね。
ライブって、一つとして同じものはないんだ。だって、場所も違えば来てくれてるお客さんも違う。例え、すぐ隣の大分であっても、まったく違うライブになるのは当たり前。ライブに平均なんか創れない。だからこそ、その日しかできないことをやろうとする。スタレビは、間違いも自分たちの良さにしていこうとしているんだ。間違わないようにするなら、70点くらいでやる方が無難だよね。だけど間違いをおかさないことによって、大事なものを失う可能性だってある。ダメな部分もいい部分を、目一杯みんなに観てもらいたいから、俺達は毎日頑張るんだ。だって、それらすべてを含めて「スタレビ」だし、その思いイコール「ライブ」だからね。

──今回、1年以上かけて、全国をじっくり回るツアーということですが、この30年で思い出に残った地やエピソードは? また、宮崎で印象に残っている思い出は?
これはひとつふたつじゃないからな…。例えば、94年にキーボード三谷が抜けて最初のステージが、翌年の夏の香川県のテアトロンでのライブだったんだ。そこでのライブは今もやり続けているけれど、その場所はやっぱりスタレビにとって大きな思いのある場所になっている。それ以外でも、アリーナツアーや大きなところでやり始めて、東京と大阪という大都市に次いで盛り上がったのが沖縄で、そんな沖縄にもいろんな思い出があったり。今でこそ、当たり前のようにやっている夏の野外イベントも、その基盤を作ってもらったのは宮崎のシーガイア。あの場所で野外ライブという楽しみ方を色々学べたしね。それから、大都市や近郊って人口が多いからお客さんが集まりやすいんだけど、いわゆる地方をまわり始めた時に、最初にSOLD OUTし始めたのが鳥取と島根だった。そうするとそういうところも街に対する思いが深くなったりね。ホント、そんなこと言い始めたらキリがないくらい、俺たちは毎回、ツアーで地方をまわっていくバンドだから、逆に思いのない街の方が少ない、っていうかないんじゃないかな。

──2月23日リリースの30th Anniversary DVD「年めくり 30年30曲」についてですが、30年分のスタレビが楽しめそうなこのDVDの見どころを教えて下さい!!
これはマジでおもしろいよ。だいたい、誰もこういうことはやったことないでしょ。だって30年前の自分の写真とかみたくないもの(笑)。だからこれはもう、みんなに笑ってもらっていいの。ミュージシャンって一般的にはカッコいい部類にカテゴライズされるものかもしれないけど。でも、時代も変わればカッコよさも変わるし。ぼろかす笑って!!って楽しんでもらえたら嬉しい。誰もがそうやって変わっていくし、年をとっていく。でも、スタレビ好きな人たちにとってその時間の流れの中には、スタレビの音楽は確実にいるんだ。俺がこの映像で何が伝えたかったかというと、みんなが一緒に年をとっていく楽しさみたいなもんだな。

20110214-1297652142──映像はライブが中心?ファンにとっては、自分がその場所にいた!という映像もあったり、感慨深いものになりそうですね。
TV用のライブも入ってるけど、もちろんライブ映像ばかりだよ。実は曲や時期によっては、映像の少ないものもあったんだ。それを丹念に集めてきてくれたスタッフには、本当に感謝してる。30曲、全部違う曲を入れられたのもよかった。全国レベルで放送したという映像はほとんど使ってないから、本邦初公開というものばかり。それと先日、DVD恒例の副音声をとったんだけど、脱退したキーボードの三谷と光田も一緒に入ってくれて、ホント楽しかった。映像見ながら、みんなでベラベラ話して、あー、ホントに30年やれたんだ! って思ったよ。ミュージシャンって、いわば創りごとの人たち。本当はいくらでも創っていけるんだよね。嫌なところは隠せるし、ダメなところは見せないようにすることもできる。でも、スタレビはそういうところでやってきたバンドじゃない。それは自分たちが一番よく知ってる。スタレビを楽しんでくれる人たちに、全編証拠写真のように見せたいと思ったんだ。みんながいてくれたから、この素晴らしきライブ映像ができたし、その感謝を表すために、俺たちはこういう映像を出そうと思ったんだ。

──続いて、2010年は口蹄疫による大きな被害があり、そして今回の新燃岳の噴火、宮崎にとってはとても大変な年が続いています。そんな宮崎のことを、スタレビの皆さんがとても心配して下さっているという話も耳にしています。まだまだこれから元気を取り戻していかなくてはならない宮崎に、応援メッセージをお願いします!!
僕らができることなら、何でもしたいってスタッフにも伝えてあるんだ。救済イベントと呼べるようなものかわからないけれど、少しでも街の力になれるなら街に行って歌おう、という企画を何度か立てているんだよ。なかなか叶わないけど、そんな気持ちはずっと持ってる。俺たちにできることって、やっぱり変わらずやり続けていくことしかなくって。やめることで終わるなら簡単だけど、結局どんな時でもそれを乗り越えていくしかない。宮崎の人たちにとってはすごい大変なことだけど、それでもまだまだ頑張っていこうって、俺達も身を以て訴え続けていくことしかないんだ。実際、俺たちには何にもできない。一緒に街に行って歌うことはできたにしても、頑張っていくのは県民ひとりひとりしかない。だけど一人で頑張っている訳じゃない! 日本中に宮崎のことを応援している人たちがたくさんいるということを伝えられたらと、いつも思ってる。
話があまりにも簡単過ぎて失礼かもしれないけど、大学受験なんかで落ちちゃった子に必ず言うことがあるんだ。3年後でも、5年後でも、あー、あのとき落ちてよかったな、って思えるような過ごし方をこれからすればいい。あそこで落ちてたから、これができたんだなーって思えばさ、落ちたこともプラスに考えられる。起こったことをプラスに考えていかないと、いつまでもそこから立ち直れなくなっちゃう。起こった事実は絶対に忘れられないことだろうけど、あれがあったから、ここまでこういう風に頑張れたんだと、さらにこのことをきっかけに変われたら、きっと自分たちを誇らしく思えるような気がするんだ。そのためならスタレビも宮崎のために頑張れるよ。

──今回で3回目の表紙、「Charge」にとっても特別な存在のスタレビから、「Charge」に一言いただけますか?
僕らスターダスト・レビューが、地方にツアーに行くことを大切にしているバンドだからこそ、いただけるご褒美だと思ってる。なぜスタレビなのか、というところに、俺は「Charge」のこだわりを感じるし、それは俺たちにとってとても有り難いこと。毎年行っているからこそ、地方のみんなから大事にしてもらえる。そして、そんな風に大事にされるときって、やっぱり嬉しいよね。「なぜ、スタレビなの?」って言われた時に、明快な答えがある。「スタレビ、宮崎にまたくるんですよ」って。適当に著名人を載せたのとは訳が違う。俺達は宮崎でライブを毎年やってるんだ。「だからスタレビなんだ!」って言ってもらえることはホントにありがたい。だからこそ俺たちも、次の宮崎でこういう風にライブやりたい!と思えるんだ。相思相愛って言ったら大げさかな。

──最後に、今回のライブを楽しみに待っている宮崎のファンに一言メッセージをお願いします!!
最近は、子育てが一区切りしたからとか、久々に聴きたくなったとか、10年ぶりにスタレビを観にきました、なんて人も結構いてくれる。これって、長くやってるからこそのことだよね。バンドが続いてさえいれば、またその繋がりが作ってもらえる。そして、久々でも何でも、とにかく見てもらえれば、そこには自信を持ってやってきたスタレビの足跡がある。なぜスタレビが毎回宮崎でやり続けていられるのかは、どんな言葉で語るより観てもらわないとわからないと思うんだ。観て、大したことなければ、こんなに長く宮崎でライブができてないはず。スタレビは世の中的に、そんなに認知されているバンドじゃないけど、そのスタレビが30年近く宮崎に来続けることが、スタレビのライブバンドとしての一番の答えになっている気がする。「Charge」の表紙を見て、もし、俺たちに興味を持ってくれたら、なんで宮崎でこんなに人気があるんだろうって思ってくれたら、ぜひ、足を運んでほしい。スタレビ好きにはもちろん、今回初スタレビという人にも、30周年というおいしい年なので、ライブ会場に来てくれたら嬉しいです。

また、スタレビに会いたい!! 今からライブが待ち遠しい限りだ。

20090513-1242181973
20110214-1297652147NEW DVD
30th Anniversary DVD
「年めくり 30年30曲」
2011.02.23 Release !!
DVD 2枚組
TEBI-60162-60163
¥6,000(tax-in)

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

月刊Charge編集部が独断と偏見で選ぶ宮崎のおすすめ美容室

  1. 似合う髪型をお客様と探していく、そんなサロン 自宅に帰ってからの再現性を重視したスタイルを心掛け、…
  2. お客様、一人一人が持つ雰囲気(オーラ)を輝かせたい 来てくださるお客様、一人一人が持つ雰囲気(…
  3. 髪に優しい、ナチュラルで個性を活かしたヘアスタイルに 夫婦二人で営む落ち着けるサロンでありなが…
  4. 2席だけのアットホームな空間だからこそ創り出せる癒しの空間 なかなか時間もとれないし、どうせ行…
  5. 「似合わせ」にこだわり、的確にあなたのなりたいスタイルに 「清潔、安心、安全」をモットーに、スピー…
  6. “温かい”心の癒しになれるお店でありたい “温かい”がお店のコンセプト!というLittle B…
  7. キレイな髪を育むため、髪と頭皮の健康を考えたサロン お客様の髪と頭皮の健康を考えてくれる。そんなサ…
  8. お客様に「似合う」髪型だけを提供する美容室でありたい 周りに追随することなく、お客様に「似合う」髪…
  9. お客様の大切な時間を奪わない。確かな技術とサービスの提供を 常にお客様のご要望に応えられるサロンづ…
  10. 「MAKE A PERSON」人をデザインするサロン 「MAKE A PERSON」をかかげ、人を…

イベント&チケット

  1. ★懐かしのあの曲から話題の一曲まで、生演奏でお届け!! 公演日:2023年8月27日(日) …
  2. 2023年5月、佐賀市にオープンした新時代のエンターテイメントアリーナSAGAアリーナのオープン記念…
  3. 2023年5月、佐賀市にオープンした新時代のエンターテイメントアリーナSAGAアリーナのオー…

宮崎☆働く美人

  1. 2020-8-10

    【KIRISIMA】Shochu Club Vol.135 かみもと 千春さん

    自らが楽しむことをモットーに 音楽家・俳優・ボイストレーナーとして 多彩な才能を駆使する表現…
  2. 2020-8-10

    【KIRISIMA】Shochu Club Vol.134 西 真由美さん

    宮崎の良さが詰まった商品を作り、 その魅力を最大限に表現する プロデュースのエキスパート…
  3. 2020-7-10

    【KIRISIMA】Shochu Club Vol.133 芋生 玲子さん

    宮崎ですることに価値がある 大人を意識した洋菓子を作る 女性オーナーシェフ Month…
ページ上部へ戻る